哲学熟議 9 + 哲学遊戯 3 70回目の8 . 15
「終戦」で終わったもの、始まったもの
混乱・抑留と復興の戦後倫理
1945年8月15日 玉音放送をもって「戦争は終わった」とされています。
しかし、終戦の事実を知らずに戦闘を続け命を失った人、自決した人、長年
戦地に潜伏し続け、数十年後に落命した人、生還した人、さまざまな「戦後」
がありました。
日本列島の多くの都市は灰燼と帰し、そこからの「復興」自体に莫大な悲劇が
ありました。日本列島内では進駐軍による略奪やレイプはありませんでしたが、ベルリンで
は別の事態が起きていた。同様の混乱は戦地、都市部を問わず、満州など外地では
発生していました。
60万人にのぼるという、シベリアの凍土に骨を埋めた人々は、大半が「8月15日以降」
に亡くなっています。また今現在進んでいる各地の戦争でも、帰還兵がPTSDで自ら命を絶つ
数が、直接の戦死者を上回るという状況も生起しています。「戦後」はもうひとつの悲劇を必ず生む。
それに私たちはどのように向き合ってゆくべきか? あるいは抗ってゆくべきなのか??
あれから70年、一日しかない「この日」、表層的な「政治」でも「思想」でもない、
戦争という出来事の「あと」にやってきた「出来事」そのものを直視する、倫理の円卓を
準備したいと考えました。
パネリスト(高齢のためビデオメッセージ等の可能性があります)
石黒貞彦(シベリア抑留生還者:元陸軍少尉)
本多弘之(満州引揚生還者・浅草本龍寺住職・親鸞仏教センター所長)
ほか
哲楽遊戯 3 追悼演奏
追悼演奏 J.S.バッハ 「無伴奏チェロ組曲」より
+ 伊東 乾 「アンリ・デュティユの墓碑銘」(2015) 世界初演
独奏チェロ 石崎美雨
8才よりチェロを始める。山崎伸子、中田有、増本麻理、中木健二各氏に師事。
第12回泉の森ジュニアチェロコンクール 高校生以上の部 銀賞受賞。
第11回ビバホールチェロコンクール 井上賞受賞。
第68回全日本学生音楽コンクール 東京大会本選 チェロ部門大学の部3位。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、現在東京藝術大学音楽学部2年在学中。
期日
2015年8月15日 土曜日
14:00~18:00
東京大学本郷キャンパス 工学部2号館92B教室
入場無料
予約申し込みアドレス gakugeifu@yahoo.co.jp にお名前と
ご連絡先をお送り下さい。折り返しe-チケット・メールをお送りします。
当日受付にてご提示下さい。
主催 東日本大震災復興支援哲学会議
共催 東京大学大学院情報学環・作曲指揮研究室
協力 JASTICE・日本時空間設計学会